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(24/26話)自爆テロを決行するも自分だけ死亡

私は3つの作業を同時に受け持つことになりました。
3つ同時に受け持つのはさすがに無理だと言うことで、この中から1つはリーダーと担当者Aが基本設計まで行い、リーダーの基本設計が終われば、私が引き継いで詳細設計以降の作業を行う段取りとなりました。でも、リーダーと担当者Aは仕事を行おうとしません。

設計作業は行われず、プロジェクトはコケました。そして今では、NEC系列会社のリーダー様と鈴与シンワートのリーダー様がパワハラ行為を繰り返して、その罪を私に擦り付けようとしています。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

日程から1.5ヵ月遅れで、ようやく単体試験が開始されました。

基本設計を担当しているNEC系列会社のリーダー様は未だ仕事を始めていません。
試験を行うのはプログラムを作成した私ではなくて、試験担当の人が行います。
プログラムを作った私にも仕様が解らないのに、試験担当の人はどうやって試験を行うのでしょうか。
謎です。

(進捗会議 始まり)

アブナイ君(次男)
  「試験はプログラム・ベースで行います。」
  「予め用意したチェックシートがあるので、これをそのままコピーして試験仕様書を作成します。」


  は?

アブナイ君(次男)
  「チェックシートをコピーすれば、それが試験仕様書になります。」
  「チェックシートは全ての試験で共通ですので、試験毎に作成する必要はありません。」
  「試験仕様書の作成時間は無くなり、作業時間を大幅に削減することができます。」


  この様式だと、試験者には、正しい動作が何なのかすら判断できないけど?

鈴与シンワートのリーダー
  「なるほど、なかなか良い案です。」
  「これならシートに○を付けるだけなので、流れ作業での試験が可能です。」
  「今まで試験に多くの時間を掛けていたので、これで大幅に時間を短縮できます。」


  まじで?

鈴与シンワートのリーダー
  「分岐処理の場合はどうやってチェックするのですか?」

アブナイ君(次男)
  「チェック欄に『正しい条件で分岐すること。』というチェック項目があります。」
  「他の処理の項目もありますので、チェックシートは全ての処理を網羅できる構成になっています。」


  試験者には正しい条件が何なのかすら判らないのですが。
  それに、シートに○を付けるだけで、どうすれば処理を網羅できるんだ?

鈴与シンワートのリーダー
  「なるほど、全ての動作を漏れなくチェックできますね。」
  「よく考えられています。」


  笑いそう。


  「エラー処理はどうやってチェックするのですか?」

アブナイ君(次男)
  「試験は正常系のみ行います。」
  「エラー処理は再現できないので、机上でプログラムを目視チェックするのみとなります。」
  「正常系も再現できない場合は、机上でチェックします。」


  何言ってるんだ、こいつ。

鈴与シンワートのリーダー
  「なるほど、よく解りました。」

NEC系列会社のリーダー
  「試験時間を短縮できるので、これで行きましょう。」


  ああああ。

(進捗会議 終わり)

ということで、試験は見た目だけの、やったつもりの方式に決定しました。
この方式だと、コンパイルが通りさえすれば、試験結果は全て良になります。
仕様は現在も不明なままなので、試験を通してそれが明らかになって行くことを期待していましたが、これも絶望的となりました。

私はチーム内でパワハラのターゲットにされており、今まで意見を言う度に嫌がらせを受けています。
パワハラ被害を減らすためにも、試験方式が間違っていても、意見は述べない事にしました。

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